「文具は自立した女性像を与えてくれる魔法の杖」(後編)
−文具ソムリエール・菅未里さんとグランジュテのストーリー

文具ソムリエールとして、商品企画やコラム執筆、テレビ出演など広く活躍する菅未里さん(https://misatokan.jp/profile)。文具の魅力を紹介する著書も人気で、女性を中心に、多くのファンを集めています。

そんな菅さんですが、実はマルマンの女性向けノートブランド「グランジュテ」(http://www.e-maruman.co.jp/grandjete/)の発売以来の愛用者。「仕事に行き詰まったとき、グランジュテが支えてくれた」という菅さんに、その魅力を語ってもらいます。

グランジュテのデザインや品質の魅力を語ってもらった前編(https://storyis-maruman.com/grandjete-03/20191129/)に続き、後編となる今回は、菅さんならではのグランジュテの活用法を伺います。

ノートの中では、自由でいられる

普段はどういう使い方が多いですか?

B5の無地のノートを使っているのですが、好きな洋服の切り抜きなどを貼ってスクラップブックにしています。気になった雑誌の切り抜きを箱に溜めておいて、ちょこちょこっと貼っていくんです。こういうセーターかわいいなとか、ブーツとかアクセサリーとか。

スクラップブックの1ページ。海外出張の際に持ち帰った雑誌などから、好きな写真を切り抜くことが多いそう。
モードな洋服やカラフルなアイテムが多くてかわいいですね。

私、本当は派手なファッションが大好きなんです。スパンコールの服を着ている人を見るとすごくテンションが上がりますし、パールを仕込んだヘアスタイルとか、もう最高です。でも、私自身は派手な服が全く似合わないんです……! だから、自分では着られなくても、ノートの中くらい自由に妄想してもいいだろうと(笑)。

どういったときにスクラップするんですか?

このノートは普段は持ち歩かず自宅に置いていて、暇なときとか、気分が滅入りそうなときに家でひっそりやっています (笑)。仕事に追われて大変なときにもこのノートを手に取ると気分が高揚して頑張れるし、辛いときの支えになってくれています。

スクラップブックにもぴったりの、絶妙な紙の厚みと手触り。

スクラップにグランジュテのノートを選んだ理由って何なのでしょうか?

グランジュテがあるから文具業界でやってこられたという、きっかけをくれた思い入れもありますが、何よりめくりながら紙に触ったときに気持ちがいいんです。厚みは80g/㎡(グラム平方メートル)ですよね。コシがあってちょうどいい厚みなんですよ、これが。スクラップは貼って剥がすから、薄いと失敗しやすいんですよね。描くことに特化したノートなのに書かずにいるので申し訳ないんですけれど……(笑)。

自分の理想が詰まっているスクラップブック、素敵な使い方です。

そういっていただけると嬉しいです。それと表紙の素材もポイントで、ハンドクリームを塗った手で触っても指紋がつかないんですよ!スクラップを作るときは乾燥しないようにハンドクリームを塗るので、これはすごくポイント高いですね。あと、ノートの角が丸いのも好きで、角が欠けてしまう心配がなくていいですね。

菅さん愛用のB5ミシン綴じノート。表紙は高級感と耐久性のあるクロス素材で、汚れにも強い。

こだわり派の女性に日常使いしてほしいノート

どういった人にグランジュテの文具を使って欲しいですか?

今までの高デザイン低品質のノートとは違うので、筆記具が合わずに失敗したという経験のある方に、ぜひ使って欲しいですね。ノートとしての機能が素晴らしくて裏抜けしないので、筆記具を選ばなくていいんです。もちろんインクの種類にもよりますが、万年筆でも水性マーカーでも、私が試した限り著しく抜けてしまうことはなかったので。

おすすめの使い方はありますか?

高価なノートって、丁重に扱わなければいけない感覚がありますよね。「よし、気合い入れて書くぞ」と、白手袋はめそうな(笑)。でも、グランジュテは高価すぎないし、カッコよく使える日常使いのノートなので、気軽に使ってほしいですね。あと、紙が白地なのもいいんですよね。2013年頃に万年筆が流行り始めて、万年筆に耐えられる紙質のノートが多く出ましたが、濃いクリーム色の紙のものが多かったんです。そうすると、イラストや絵を描いたときに紙の地色が影響して色の印象が変わってしまったり、修正液が使えなかったりするんですよね。でも、グランジュテは白地で万年筆も大丈夫なので、カラーで絵を描く人にもおすすめです。

マルマンオリジナルの筆記用紙。なめらかな書き心地と丈夫さを両立しています。

グランジュテは自立した女性像を体現する「魔法の杖」

菅さんにとって文具を選ぶ喜びって、どういった部分にあるんでしょうか?

「文具は見られるものでもある」と思っていて、気分にあわせて気軽に楽しめるのは魅力のひとつだと思います。特にグランジュテはデザイン性が高いので、私みたいに家にこもって使うのも楽しいんですが (笑)、ぜひ外へ持ち出して使ってみてほしいですね。

「文具は見られるもの」というのは、どういうことでしょうか?

洋服は「大人っぽく見られたい」、「可愛く見られたい」といった気分にあわせて選べますよね。それと同じで、文具も人の印象に作用するものだと思います。私は、もともと会社員でしたし服も持ち物もコンサバのスタイルが多かったんです。でも、あるとき持ち物とか服とかもう自由にしようかなって思ったんですよね。持っている文具も変えて、かっこよくしたいと。

文具をかっこいいものに変えたいと思ったのは、どういった理由からですか?

仕事をしていると、女性だからと軽く見られることって、けっこう多いんです。一社会人として扱われていないと感じている女性って、とても多いと思います。相手の方に悪気がないことは分かるんですけどね……でも、そういう経験から、芯の強さを感じさせる文具を選びたいと思いました。

文具が、なりたい自分のイメージを体現してくれるんですね。

親近感や好感度も大事なので、ほどよく使い分ける必要はありますが、芯のある女性という印象に、文具が寄り添ってくれるんです。グランジュテは、「自立している女性」というイメージを与えてくれる、私にとって「魔法の杖」のようなもの。そういった力がほしい女性に、ぜひ使ってもらいたいです。

 

 

《プロフィール》

 

菅未里(かん・みさと)

文具ソムリエール

 

大学卒業後、文具好きが高じて雑貨店に就職し文具売り場担当となる。現在は、商品企画、売場企画、文具の紹介、コラム執筆、企業コンサルティングなどの活動を行っている。著書に『私の好きな 文房具の秘密』(エイ出版)、『仕事を効率化する ビジネス文房具』(ポプラ社)、『毎日が楽しくなる きらめき文房具』(KADOKAWA)、『文房具に恋して。』(洋泉社)がある。

https://misatokan.jp/